アンプの退化

アンプにケチるとだめ。
BUNでございます。

前回はエレキギターが
とんでもない進化をしている事を書きました。

あたしは進化していてもそれを感じさせない
古臭い、完成されたオリジナルデザインの
ギターが好きと書きましたが、
アンプの方にも一家言あります。

エレキギター単体はエレキギターサウンドの
パーツの一部でしかありません。
どんなに高価な、きちんと作られた良いギターを使っても
それを出力するアンプがクソだとどうにもなりません。

他にはギターとアンプを繋ぐケーブルも
やはりサウンドシステムのパーツの一部です。

細かく言えば接続するエフェクターのクオリティや
そのエフェクター同士をつなげるパッチケーブル、
更にはそのエフェクターに電気を供給する
パワーサプライも使い方、作りによっては
余計なノイズを増やす事があります。

また、ギターからアンプへの繋げ方でも
音質は大きく変わります。

①ギター→エフェクター→アンプ。

②ギター→アンプ→プリ回路のセンド→
エフェクター→プリ回路のリターン。

あたしは②です。
理由はアンプのプリ回路にはギターの
そのままの音を通して、アンプのプリで
音色を作った後でエフェクターで補正して
それをアンププリに戻してあげて
それをスピーカーで鳴らす方が
ピュアな音になるからです。
余計なノイズも拾い難くなります。

もう一つ、ギターのレコーディングには
2つの方法があります。

①ラインレコーディング
アンプは使わずにギターからアンプシュミレーターを介して
そのアウトからそのままオーディオインターフェースに接続する。

②通常のレコーディング
実際にアンプを鳴らして、それを複数のマイクで拾って
複数のチャンネルでオーディオインターフェースから録音する。

タムソフトでのレコーディングは①が多かったです。
レコーディングスタジオでは②の方法を取る事もありましたが、
①の方がエンジニアは楽ですが、音質はやはり
②のようにアンプを鳴らして一度空気を振動させて
それを録音した方が良いわけです。

①だとギターチャンネルは一つで済みます。
敢えて2つのチャンネルにLRで録音する事もあります。

②だと例えば2本のマイクで、1本はアンプのすぐ前、
もう1本はアンプから1〜2m離した空中から
アンプの音を拾う事で空気感や音の立体感が生まれます。

ギタリストの立場としては②で録音して欲しい。
けれど外部のレコーディングスタジオでは
そのセッティングや音色作りの時間が無い場合、
ビジネスレコーディングではギタリストの希望よりも
時間的なコストを優先して①になる事が多かったです。

あくまでこれは25年前のレコーディングでの話です。

また、レコーディングではクリーントーンと
オーバードライブサウンド以外の空間エフェクターは
絶対に使いません。レコーディングではギターサウンドの
素材だけを録音して、リバーブやエコー、コーラスやフェイザーは
録音してから楽曲に合うように後からミキサー側でかけます。

ワウペダルでさえ後から踏む場合があります。
さっき録音したカッティングしてるギターの音を取り出して
ワウに通してから別のチャンネルに録音します。

このワウだけ踏んでる姿は
立って腰に両手を置いて足だけ動かして
非常にカッコ悪い(笑)

ちなみにギターとは関係無いけど、
ドラムやベース、シンセサイザーも全て
残響系の空間エフェクターは後からかけるので
シンセなどはプリセットでついているエフェクターを
全て解除してからレコーディングします。

基本です。

リバーブにリバーブは足せません。
かかって録音したリバーブは後から外せません。

また、アコースティックギターも
エレクトリックでピックアップを積んでいても
それは使わずに必ず2本以上のマイクで
生で鳴っているギターの音を録音します。

ライブでももちろん、ギターアンプを鳴らして
それをマイクで拾ってPAスピーカーから出してます。
ギターアンプで会場全てにギターサウンドを
響き渡らせているわけではありません。
それやるとミキサーさんが音の大小を
コンソールで調整出来ないし。

★なので豆知識としてテレビでバンドが演奏して
歌ってる映像があったとして、ギターアンプに
ドラムの周りにマイクが無い場合は
それは「あてぶり」つまり弾いてるフリしてるだけです。
まぁ、歌は歌ってると思いたいのですが、
某テレビ局のADを経験してるあたしはね、
セッティングやリハで膨大な時間を取って
さらに機材トラブルのリスクを抱えるなら
バンドの本人達を呼んできて、CD流して
それに全部合わせて弾いてるフリ、口パクで
放送した方が早いし、間違いが無いんです。

なので有名バンドは曲のCDに挿入する
フルコーラスとは別にラジオ用の尺バージョンと
テレビで流す尺のバージョン、そして
カラオケなボーカルマイナスワンバージョンを
作っておくのが普通です。

夢を壊したかしら、、、(笑)

そりゃそうですよ。売れてるバンドの
メンバー全員を何時間も拘束してリハして
ライブだって本番でトラブルなんて
頻繁に起こるわけですから。
CDを流してしまえばメリットばかりで
リスクなんて無いんですもの。

というわけで、現在レコーディングしている
あたしのソロアルバムでは②の方法で
ギターを録音しています。

そうすると複雑なアンプは要らないんです。
シンプルに余計なものが何も付いてない、
1チャンネルでクリーン、オーバードライブだけ
良質な音色が作れればそれで十分なのです。

最近ではデジタルエフェクターがかけられる
安価なトランジスタアンプなんて6千円からあります。
USBでPCに繋いで内蔵エフェクターのオンオフとか
とにかく色々な機能てんこ盛りなアンプが
今のトレンドになってますが、
あたしはそういうの大嫌いなんです。
必要だと思った事もありません。

ただし、シンプルながらある程度ライブハウスで使える出力と
音色を作るプリセクションと、それを増幅して
スピーカーで鳴らすパワーセクションの両方が
真空管である事が何より大切です。

どっちかがトランジスタだと意味がありません。
トランジスタと真空管では音の解像度が違います。

デジカメで撮影した写真は画素の大きさで
広げると四角の集まりになりますが、
フィルムカメラでフィルムで撮った写真の
解像度はどんなにデジカメが発達しても
銀塩フィルムの写真にはかないません。

それと同じです。

ただし、です。

ちょっとあたしもそこまでまじになる必要も
無いのかなと思う事もあります。

真空管アンプで鳴らしたアナログな音は
48khzでデジタル録音されるわけですよね。

つまりこれは銀塩フィルムで撮影したフィルムを
フィルムスキャナーでPCに取り込むのと
変わらないのではないか、、、?

うん、確かにそうではあるかもしれないけど
やはり真空管アンプの音圧や艶、色彩はやはり
トランジスタアンプからレコーディングするのとは
違うとあたしは思うのですよね。

あたしの好きなアンプはイギリスは
Marshall一択です。古典的ロックの音です。
今や真空管アンプもたくさんのメーカーがあります。

しかし、Fenderのロゴに憧れるように
あたしはMarshallのロゴが音が好きなのです。

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あたしのアンプはMarshall Origin20cです。
プリ菅はEL84が2本、パワー菅がECC83が3本。

最大出力は20wです。
トランジスタの20wは自宅練習用レベルですが、
真空管の20wはあくまでプリ菅の消費電力なので
トランジスタアンプに換算すると50wクラスのパワーになります。

フルパワーではなど自宅では出せませんが、
このアンプは出力を3段階、ロー、ミドル、ハイで絞る事が出来ます。

真空管アンプのオーバードライブは本当に
真空管をオーバードライブさせる音が最も良い音になります。
ゲインとマスターボリュームを全開にした音ですが、
ローパワーであってもそれをやると爆音です。

いつか上の階の奴がダンダンうるさかったら
お見舞いしてやろうかと思ってます(笑)

買ったその日に1小節だけ弾きましたが、
艶があって粘る素晴らしい音でした。

たださすがにそれではレコーディングは無理なので
前回紹介したSuhrのRiotというオーバードライブペダルを使います。

レコーディングではこんな感じで使います。
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ゲインをブーストしてからセンドリターンで
Riotをかけて音像をくっきりさせてます。

オーバードライブは単体では輪郭がボヤけたり、
ソロの単音での伸びが足りない事があります。

そのためにオーバードライブの前段で
ブーストかクランチ状態で鳴らします。

念の為にブースト用でもメインペダルとしても
使えなるアメリカのXoticのSL Driveという
ものをRiotの前に繋ぐ事もあります。
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これも素晴らしいオーバードライブペダルです。
この大きさで9V電池が入って、中の4つのボタンで
好みの時代の音色にする事も出来ます。
いわゆるプレクシマーシャル時代の古っるい音です。

これ一つでもストラトで弾けば、
リッチーブラックモア先生の音そのものです。

ドライブ量を減らせば張りのある
ツヤツヤの音になります。

ギターは見た目古っるいストラト&テレキャスター。
でも現代の進化したギターですが、アンプは
現在新品で買える中では最も古典的な部類になります。

ピュアな音。シンプルが故のあたたかい音。
いつまでも弾いていたいと思える
自分の本当に出したい好きな音です。

それを今、スピード感溢れる新曲で
鳴らして録音してます。

ええ、ものすごく楽しいです。
そして、早く皆さまにぜひ
変わらない変われない作風のあたしの曲と
このあたしの理想のギターサウンドを
聴いて欲しいと思っています。

まだまだあたしは理想を追います。

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来年のライブはこのラインナップで
過去のチョロQの曲も最高のギターサウンドで
鳴らしたいと思っています。